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電気化学測定に使用する作用電極の種類とその用途、選択方法についての基礎的な内容です。
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これから電気化学を始める方のための作用電極の基礎-その6:炭素電極-3

通常の研磨(水に分散したアルミナ微粉末等による)後のGC表面は右図が提案されている。図の右側が表面、左側がバルクである。カルボニル、水酸基、カルボキシル基、カテコール、p-キノン、ラクトンなどの多種の酸素原子を含む官能基が分散している。このような表面をもつGC電極では分子種の種類によってレドックス反応の影響の受け方が異なる。XPSによる酸素量のO/C比評価は研磨直後で10ないし14%であり、種々の表面処理(真空熱処理、シクロヘキサン中での研磨、水素プラズマ処理など)によって2%弱まで減少できる。これらの処理自体は実用的な意味は薄いが表面の性質を知るという立場では重要である。
通常の研磨(水に分散したアルミナ微粉末等による)後のGC表面


McCreeryらはGC電極の評価法としての手順を右図のように整理している。Ru(NH3)63+/2+、IrCl63-/2-、 Co(phen)33+/2+、 Fe(phen)33+/2+ 、 Co(en)33+/2+ 、   ドーパミン(DA)、4-メチルカテコール(4-MC)、 ジヒドロキシフェニル酢酸(DOPAC)、Fe(CN)63-/4-、フェロセン類、ビオロゲン類、アスコルビン酸(AA)、 アントラキノンジサルフェート(AQDS)などを電極特性の評価、研究するための検定物質として用いている。
GC電極の評価法としての手順

これらは酸化還元指示薬や電気化学活性なたんぱく質の酸化還元電位を知るためのメディエータとして使われてきたものである1,2)
外圏電子移動型分子種では電子移動は表面状態(モノレーヤ吸着、酸素官能基の有無などの)にあまり依存しない。フェロフェリサイアナイドは外圏型と見做されることが多いが、GC電極に関しては必ずしも当てはまらないようである。実際、電極表面状態に極めて敏感であることに注意が必要である。一方、ドーパミンやNADHなどはOH基を介しての水素結合への吸着サイトの存在が重要になる。また、Fe2+/3+、Eu2+/3+、V2+/3+の水和物イオンではカルボニル基の有無に大いに依存する。例えば、表面のカルボニル基をつぶすためにジニトロフェニルヒドラジンで単分子修飾すると外圏型のRu(NH3)62+/3+では殆ど影響を受けないが、Fe2+/3+、では電子移動は極端に遅くなる。ところがカルボニル基を有するAQDSを吸着させたGC電極では電子移動は吸着無しよりも速くなる。(下図)この他、ジニトロベンジルクロライドで水酸基をつぶす処理ではカルボニル基は残っているのでFe2+/3+のレドックス反応はあまり影響を受けないことも示されている3)

カルボニル基を有するAQDSを吸着させたGC電極での電子移動への影響


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