分光電気化学測定

分光電気化学(Spectroelectrochemistry, SEC)は、電気化学測定と分光測定を組み合わせた測定の総称です。 基本原理としては、電気化学測定系と分光測定系の両方を組み合わせた測定系で構成され、電気化学情報と分光情報の両面から、電極表面と界面の状態を観測します。

具体的には、分光電気化学セルで電気化学測定と分光測定を同時に行うことにより、電極表面での反応、電極と溶液の界面、分子の電子状態を同時に知ることができます。

以下は、光透過性電極を使用した典型的な分光電気化学測定システムの概略図です。

一般的な分光電気化学測定システムの構成


このシステムは、電気化学測定装置(モデル2325 バイポテンショスタット)、分光測定装置(SEC2020 スペクトロメーターシステム)、および測定サンプル(最初の章で準備した 2 mM フェロシアン化カリウム(K4[Fe(CN)6]) + 1 M 硝酸カリウム(KNO3)中)を含む SEC-C 薄層石英ガラス分光電気化学セルキット で構成されています。

上記システムにおいて SEC2020 スペクトロメーターシステム は、外部デバイスと同期測定を行うためのトリガーモードを使用できます。トリガーモードと、モデル2325の外部信号出力を組み合わせることで、SEC2020 スペクトロメーターシステム の分光測定を電気化学測定と同期させることができます。

SEC2020とモデル2325の接続

同期測定では、SEC2020 スペクトロメーターシステム と モデル2325 バイポテンショスタット を、トリガーケーブル(SEC2020に同梱のカラフルなケーブル)と、リモートケーブル(モデル2325に同梱)を使用して接続します。

SEC2020とモデル2325の接続
SEC2020とモデル2325の接続

SEC2020 スペクトロメーターシステム モデル2325 バイポテンショスタット
① Trigger-IN(ブラウン) ① V_RDE(IN)
② GND(黒) ② AGND(AGND)


トリガー設定

1. SEC2020 スペクトロメーターシステム(SEC Spectra)

スペクトロメーター制御用ソフトの SEC Spectra から、スペクトロメーター のトリガーモードを設定します。


これで、SEC2020 スペクトロメーターシステムが電気化学分析装置からの出力信号を受信して、同期測定を開始する準備が整いました。

2. モデル2325 ソフトウェア

モデル2325 のソフトウェアから、各パラメーターと外部トリガー信号の出力を設定します。

外部トリガー信号の設定
同期測定を行う場合は、モデル2325 から外部トリガー信号を設定します。[設定]ウィンドウから、RDE設定回転速度(rpm)5000 に設定します。
サイクリックボルタモグラム用のパラメーター設定
測定テクニックを選択し、パラメータを設定します。ここでは、サイクリックボルタンメトリー(CV)が選択されています。

[測定]を押すと モデル2325 からトリガー信号が出力され、SEC2020 スペクトロメーターシステム がトリガー信号を受信して測定を開始します。

注:モデル2325 の測定が完了すると SEC2020 スペクトロメーターシステム のデータ記録は停止しますが、測定自体は続いているためデータは保存されていません。測定データを保存するには、選択した手法に従って SEC Spectra 上から保存設定を行う必要があります。

関連セクション

同期測定

例として、Interface 1010ETM(Gamry Instruments)、モデル2325 バイポテンショスタット および モデル760D デュアル電気化学アナライザー を使用しました。 詳細な説明については、以下のポテンショスタットのいずれかを選択してください。